北海道ツーリング 2009年6月~8月【東北~北関東編】

ツーリングレポート

≫北海道編【中編】はこちら≪

7月31日~8月6日 青森ねぶた祭り

いつもより1日早く到着したわけだが、既にテントはいくつかあって、どれも見たことのある顔ばかり。
だんだん、どの人がどのグループで、どのあたりにテントを張るのかが暗黙の了解のようになっているのがわかってきた。
翌日になると、祭り前日だというのに、土曜日のせいか、いつもよりテントの増えるペースが早く、あっというまにサイトが埋まっていく。
蔵王で別れた福島の大将が、今年は東北三大祭を見学するとかでやってきて、いつものリビングシェルだったので、雨の前夜祭はありがたく客人となって、八戸の八食センターで買ってきた青森名物のせんべい鍋を作って過ごす。
雨は本降りになり、どこも早めに切り上げるグループが多かった。


さて、ねぶた初日は小雨の振る中のスタートで、気温も19℃と低く、跳ねていて丁度いいくらいで、じっとしていると寒いくらい。
結局、ねぶたの開催期間は例年になく、気温が低く、昼間のあの暑さもかなりやわらいで楽といえば楽だった。

ねぶた祭り 2009ねぶた祭り 2009
ねぶた祭り 20092ねぶた祭り 2009

画像右端(下)は、ボルネオ島の熱帯雨林と、そこに住むオランウータンを守るための基金を集めるために、竹馬に乗って日本縦断中のミックとミキ。

ねぶた祭り。
まずは、提灯もち、そしてお囃子、そして跳人、ねぶたと続きます。

いつもライダー跳人は元気いっぱい♪

今年2等賞をとった「板金」のねぶた

いつもパフォーマンスを見せてくれる山田高校

8月7日~13日 八郎潟~夏油温泉

今年はETC1000円効果か、自走してくるライダーが多く、ねぶた終了後~14日までは北行きのフェリーは既に予約が塞がっていて、祭りの終わった翌日の函館行きはバイク80台がキャンセル待ちだったのだとか。

北上するのか南下するのか決めかねていた私は、例年にない東北の気温の低さに、これなら東北観光かな、と北上せずに南下することにした。
(いつも南下してゆっくり東北を回ろうと思いつつ、あまりの暑さに断念してしまうのだ)

八郎潟に無料のキャンプ場があるというので、まずはここにベースをおくことにした。
南の池キャンプ場。
きれいな芝のサイトで少し走れば温泉もあるし、買物もできる。初めての東北ツーリングで八郎潟は走ったけれど、ずっと直線の続く景色はやっぱりすごい。

青池まずは十二湖へ。
初めての東北ツーリングで「日本キャニオン」「十二湖」が気になって、行ったことはあるのだけど、そのときは「日本キャニオン」まで行って、なんだ、こんなもんかと、十二湖がいったいどんな湖なのかもあまりよくわからず、少しだけ走って終わってしまっていたのだけど、この旅で知り合ったライダーに「青池」がいいと聞いて、是非行ってみたかったのだ。

でも、思ったほど青さは感じなかった。
季節や天気、時間帯によって見える青さが違うんだろう。
ぐるっと散策できるルートが整備されているが、朝方が雨で、天気待ちしていて出発時間が遅かったのと、青池が期待はずれだったので、それ以上歩くこともなく駐車場に向かった。(バイクも有料の駐車場)

翌日は朝からピーカンで汗だくになりながらテントを撤収して、ひとまず盛岡を目指す。
盛岡はツーリングマップルの小原さんの東北ツーリング住む町なので、お酒でも一緒に飲めればいいかなと、市街地のキャンプ場に向かう。

天気予報ではことごとく「雨」となっていて、でもまさかこのピーカンが?
と半信半疑で、のんびり角館観光をしていたら、あっというまに空が暗くなって、しばらく雨宿りをするもやみそうもないので、仕方なく雨支度で走り出す。
ようやく道の駅で休憩して、盛岡まであと1時間くらいだけど、雨は降ったり、やんだりで動けない。
見れば、レストランもあるし、温泉もあるし、おまけに畳の小上がりまであって、今日はここで一晩過ごすことにした。
明け方目が覚めたら、車中泊の人も逃げてきたのか、ソファーにも寝ている人だらけ。

予報ではやっぱり一日雨がふったり、やんだりみたいで、とりあえず、小雨の中をぬって、盛岡市街でネットカフェを探す。
色々情報収集などをして、結局、もう一度道の駅まで戻って、そこから先の峠の国見温泉に泊まることにした。

ネットカフェを出ると本降りになっていて、国見温泉までは1時間ほどなのだが、山の中に入ると、またエンジンの調子が悪くなってきて、行き止まりの道の一番奥の森山荘についたと同時にエンジンストップ。
バイクの移動は押すことになった。

ここはバスクリンを入れたかのような緑色のお湯が特徴。
駒が岳に登る人のベースにもなっている宿で、湯治部は布団付で3150円で泊まれる。
丁度廊下で各部屋が繋がっていて、軒下に濡れ物を干せるのが有難かった。自炊はせずに、食堂でだまっこ汁定食をいただいた。
他にライダーも2名いて、楽しく過ごせた。

国見温泉kunimionsen

↑ 国見温泉
なんと、ペット専用の露天風呂(温泉)があります!

翌朝は、やはりエンジンのかかりが悪く、冷や冷やしたがなんとか始動して、盛岡の矢巾キャンプ場へ。
昨日は雨だったわけだし、もちろん誰もいない。
林の中のキャンプ場は雨上がりということもあって、じめじめした感じ、トイレも汲み取りだし、唯一東屋があるのが救いだが、小原さんと待ち合わせしていなければ、ちょっと躊躇したかもしれないレベルのキャンプ場。
とにかく濡れ物を乾かしたかったし、すぐに設営して、八幡平へ遊びにでかけた。

の日の盛岡市街は暑かったらしいが、ずっと八幡平の山の上にいたので、気持ちよく走れた。
夜には小原さんがお酒を持ってきてやってきて、GW以来の再会を祝って、乾杯。

翌日は少し遠出して浄土ヶ浜へでかけた。
何年か前に「→浄土ヶ浜」の看板に心惹かれながらも、行けなかった場所だ。
浄土ヶ浜へは駐車場にバイクを置いて、浜まで下るか、遊覧船で海から鑑賞するかで、これが結構な下りになる。(つまり帰りは登り)海がすごくきれいだった。

孫六温泉(無料露天風呂)
奥藤七温泉(無料露天風呂)
松尾鉱山跡
松尾鉱山跡
げいび渓
げいび渓
浄土ヶ浜
浄土ヶ浜

天気予報は翌日夕方から雨、というので、朝のうちに撤収して、また温泉に泊まることにして、夏油温泉を予約した。
ここも自炊部があって、2675円から泊まれる。
料金が違うのは建物が違うという説明を受け、天気予報が気になったので、3120円の冷蔵庫とテレビつきの部屋を予約したが、よくよく考えてみたら、山の上だからまともにテレビも映らず、おまけにテレビはコイン式の有料で、失敗した。

天気予報は当たらず、朝からの雨で、撤収は雨のなか。
そしてやはり雨の日ということで、バイクの調子が悪くて、騙し騙し、休憩をとりながら70kmほどを3時間ほどかけてたどり着いた。
雨ということで、途中のスーパーで昼と夜の食材とビールを買い込んで、到着後遅いお昼を済ませ、飲み始める。

スポンサーリンク

ここには2つの内湯と5つの露天があって、基本は混浴だが、時間帯で女性専用になるので、時間割を見ながら、休むまもなく、風呂に入り続けた。
部屋の隅にはありんこが散歩していて、朝目が覚めると体中がかゆく、ありんこかダニにでもやられたのかと思ったりしていたら、時間がたつにつれ、体中にぶつぶつができた。

8月14日~8月18日 松島~猪苗代

jinamasin.jogぶつぶつは広がっていくばかりで、ますます痒くなってきた。どうやらじんましんらしい。
原因になるようなものを食べた記憶はないのだが・・・。

それでも念願の松島まで走って、今日の予定を考えてみるが、手の平までひろがってきて、もう痒くて痒くてハンドルを握っていることもつらくなり、仙台市内のビジネスホテルに2日間こもることとなった。
痒いけれど食欲だけはあったので、もちろん仙台名物の牛タンを食べようと、夕方に食事に出かけたのだが、突然息ができなくなり、どうやら喉の奥までじんましんが広がってきたのか、固形物を受け付けなくなったので、2日分の食料と本を買い込んで、翌日も1日中ホテルで寝て過ごした。
あまりの痒さに水風呂に入って、紛らわしていたのだが、今度はそれが原因か、朝起きると声が出ない。
とりあえず、風邪薬を飲んで出発する。


仙台からの南下にあたって、ルートを悩むが、お盆だけに勝手のわからないところは避けたほうがいいだろうと、猪苗代湖の秋山浜に向かった。
ここのキャンプ場の場所はとてもわかりづらくていつも迷う。
無料のキャンプ場だけに、日曜の昨日まではいっぱいだったようだが、月曜日の今日は数グループだけ。

翌日には福島の大将がやってきてくれて、また1泊を一緒に過ごした。
今回の旅では4回一緒にキャンプしたことになる。
ずっとスノーピークのリビングシェルの恩恵を受けて、その使い勝手の良さと、手際よく一人で設営撤収をする姿を何度も見て、どうしてもほしくなってきて、試しに設営させてもらった。結局この旅から帰って、すぐに購入することになったのだが。

大内宿大内宿塔のへつり
塔のへつり

8月19日~23日 沼田~奥多摩

20090819115156いよいよ南東北~北関東へ。
関東地方は走ったことがなく、そして持参した地図は、軽量化をかねて、1992年版の古いタイプのツーリングマップ。
開いてみると、東北のツーリングマップルと連携しておらず、道も古くて、国道番号も怪しい。

仕方なく家にはあるはずのツーリングマップル関東甲信越版を買って、旅の予定をたててみる。
24日に神奈川の友達の家に行くので、それまでにどのルートを通るか?
地図を見ていたら奥多摩に行きたくなってきた。
猪苗代から塩沢温泉を経由して、 日光へ。

吹割の滝吹割の滝
日本のナイアガラと呼ばれているV字型の滝
華厳の滝華厳の滝
滝つぼまではエレベーターで降りる

東照宮は来たことがあるので、エレベーターで100m下の滝つぼで降りると言う華厳の滝を見学し、そろそろ今夜の野営地を探すが、めぼしいところがなく、道の駅でのゲリラキャンプも考えてはみたけど、さすがにまだそこまでの度胸はなく、沼田の健康ランドに泊まる。

奥多摩では、ツーリングマップルに『バイクの乗り入れはできないが料金はリーズナブル』とあった『山のふるさと村キャンプ場』を目指したのだが、夕方5時にようやく到着したと思ったら、予約でいっぱいだから駄目だと断られ、小さいテントだからとお願いしても、「収容数以上は取らないことにしてるから」とけんもほろろ。
おまけに、ここらで飛び込みなんて、どんなとこかもわからんのに無茶だ、みたいにいわれた。
昨日に引き続き、今夜の宿が決まらないことにあせりながら、道の駅の観光案内所で紹介してもらった、木下ファミリーキャンプ場でようやく受け入れてもらった。
料金は2500円と聞いていたので、高いけど、この辺の相場だから仕方ないかと腹をくくっていたが、「一人だから1000円でいいよ」といってもらえて、思わず3泊した。
3泊目には差し入れもいただいて、最初の対応が対応だっただけに涙がでるほど嬉しかった。

奥多摩といえば、あちこちに鍾乳洞があって、穴好きの私にはたまらない。とはいえ、どこも数百円は入場料がかかるので、全部を見学するわけにはいかない。

8月24日~30日 神奈川~帰路

横浜中華街最後にあったのは10年ほど前。
中学、高校と一緒だった親友は早くに結婚して、転勤で神奈川県に引っ越したきりで、年賀状のやりとりと、高校以来途切れたことがないのがお互いの誕生日プレゼント。

「便りがないのは元気の証拠」というくらい、普段ほとんど連絡を取ることもないが、私が旅の終りに神奈川で会おうという約束を実現するときがきた。

住所だけを頼りにauの助手席ナビで自宅に到着して、顔を見たときにはなぜだか涙がこぼれてきた。
10年ぶりの再会の嬉しさなのか、本当にここまで来たという達成感なのか、自分でもどうして泣けてくるのかわからない。

忙しい彼女だが、私のために休みをとってくれていて、翌日は中華街で食事して、横浜開港博 Y-150に連れて行ってくれた。

sinnsyuu09神奈川からは下道で信州は平湯キャンプ場まで、 250kmほどの移動距離。
信州には時々でかけているが、バイクでキャンプというのはもう15年ぶりくらい。
乗鞍ももう走れなくなっている。

平湯キャンプ場はライダーの設営スペースは1ヶ所に指定されているので、なるだけバイクのすぐ脇でテントを張った。
1泊のつもりだったので、タープも張らず、簡単に晩御飯をすませると、小雨が振り出したので、そそくさと眠るが、夜中に突然爆音がして、止まったかと思うと、テントの横を往復する足音。
時計をみれば3:00過ぎで、どうやらこの時間から設営を始める人がいるらしいのだが、しばらくすると、「ぶっちんさん、起きてますか?」と聞こえて、外を覗いてみると、ネット&旅仲間のも~り~で、「来ちゃいました~」という。
とりあえず、時間が時間なので、明日ということで、朝を待った。

sinnhodaka今回の旅では、ブログの読者の人たちが何人か会いに来てくれたりして、今回の旅の最終キャンプ地として、ここに泊まることをブログに公開していたのは、ひょっとして?という思いもあったからでもあるのだが、平日だし、あまり期待はしていなかった。
も~り~は書き込みを見たのが夜の9時で、それから用意して名古屋方面から走ってきたのだという。
せっかくわざわざ来てくれて、1年ぶりの再会でもあったので、もう1泊することにして、昼間はそれぞれに過ごして、夜はも~り~のご自慢のイタリアン料理をいただいた。

そんな訳で平湯には2泊して、翌日は岐阜県の犬山キャンプ場、最終は三重で一泊して、8月29日に我が家にたどり着いた。

旅の費用
日   程
走行距離
2009年6月8日~8月29日

(道内33泊 本州48泊 船内1泊 うちキャンプ51泊)

約10,000km

アクセス代
37,530円
観光施設

バイク維持費

9,570円

11,400円

ガソリン代

お土産代

宿泊代

36,036円

26,653円

63,556円

(洗濯・入浴料含む)
買い物30,803円
(生活必需品、キャンプ用品など)
費   用360,520円その他(生活費)144,972円


後記

佐渡~東北~北海道~東北~南関東~信州と東日本を縦断する大ツーリングになりました。
シェルパの調子が悪くてドキドキものの旅でした。
その後わかったことは、シェルパの場合は経年劣化でプラグカバーのところから雨水が侵入するということで、また数年後に同じ症状に見舞われ、旅の途中でプラグカバーを交換しました。
2年に1回くらいはプラグキャップを交換するのがよさそうです。

【関連記事】

コメント

タイトルとURLをコピーしました